夫婦が別居になった後は、不貞の証拠をつかんでも無意味なのでしょうか?
・別居中だが浮気があやしい
・浮気の証拠がつかめないまま別居になってしまった
このような状況でお困りの方、今回の内容が参考になるはずです。
例えば、こんな話があります。
「もうキミとは暮らせない」
突然、夫が家を出ていき、なんの相談もなく別居が始まりました。
その後、妻は夫の浮気を知ることになります。
しかし夫は言います。
「キミと別居してから交際を始めたんだ」
さらに、夫の浮気相手からはこうも言われてしまうんです。
「もう夫婦関係は破綻しているって聞いていたので」
さて、この奥さんは、慰謝料も請求できずにただただ傷ついて離婚するしかないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
ピンチはチャンス、別居後こそ証拠をつかむチャンスともいえます。
別居した配偶者の不貞行為が疑われる場合、泣き寝入りせず、まずはこの記事をお読みください。
「別居=夫婦関係の破綻」ではない
夫婦関係が破綻した後の不貞行為は、不法行為とはなりません。
そこで相手側は、「別居しているから夫婦関係は破綻している。不貞行為はOK」という論理を展開してきます。
しかし、別居そのものが夫婦関係の破綻を示すわけではありません。
例えば、それぞれの仕事の都合で別居している夫婦もいます。
そのほか、親の介護や子どもの進学などで別居しているケースも。
これは合意のもとなので、別居しているからといって「夫婦関係の破綻」ではありませんよね。
では、このような正当な理由のない場合の別居はどうでしょうか。
別居は、裁判所が「夫婦関係の破綻」を判断する材料にはなりますが、これには期間が関係してきます。
「夫婦関係が破綻している」と言える別居期間は1~2年程度ではなく、5年以上の長期間であることが1つの目安になります。
これは、別居期間が長ければ長いほど「夫婦関係の修復が難しい」と考えられるからです。
とはいえ、夫婦関係が破綻しているとされる別居年数は法的に定められているわけではありません。
また、別居に至った理由も関係してきますので、心配な方は探偵に依頼する前に弁護士に確認してみることをおすすめします。
別居後ただちに証拠を確保するのがベスト
別居後は、できるだけ早く証拠を確保するのがベストです。
「夫婦関係の破綻」が認められた場合、破綻以降に入手した不貞行為の証拠が無効になってしまうからです。
別居を始めた配偶者は、離婚を視野に入れていると考えられます。
離婚前提の別居であれば、配偶者は「夫婦関係が破綻している」という材料探しに奔走するはず。
だからこそ、相手が離婚に向けての準備を進めてしまう前に、こちら側が先手を打つ必要があります。
別居=夫婦関係の破綻ではない、と前述しましたが、相手のほとぼりが冷めるのを期待して気長に待つのではなく、できるだけ早い段階で不貞行為の証拠を入手しておくことが、今後主導権を握るためにも大切です。
別居中は不貞行為の証拠がつかみにくい?
「別居中は不貞行為の証拠がつかみにくい」と言われることがあります。
配偶者がいつどこで何をしているか全くわからない状況になるので、確かに証拠はつかみにくいと言えそうです。
しかし、別居してからのほうが不貞行為の証拠がつかみやすいこともあるんです。
例えば、賃貸マンションやアパートを借りて別居するならば、別居先に浮気相手が出入りする可能性が十分にあります。
浮気相手と気兼ねなく過ごせる部屋を手に入れたとなれば、不貞行為の頻度も高まり、別居前よりも不貞行為の証拠をつかみやすくなるとも言えます。
「実家に住む」という嘘
配偶者は、「しばらくは実家に住む」と言って別居を始めるかもしれません。
その場合、本当に実家に帰っているのかどうか、確認してみることをおすすめします。
実は、実家になんていないこともあるんです。
フタを開けてみると、浮気相手の自宅で同棲していた、という事例が数多くあるので、「実家に住む」「実家に帰る」などと言い出したら要注意です。
まとめ
別居後の不貞行為は、夫婦関係が破綻しているかどうかが大きな焦点になりますが、別居そのものが即「破綻」を意味するわけではありません。
むしろ、別居後でも不貞の証拠をつかむことが、交渉を有利に進めるための鍵となります。
特に、早い段階で不貞行為の証拠を確保することが重要です。
別居後の不貞行為の証拠集めには難しい面もありますが、そんな時はぜひ探偵にご相談ください。
あなたが泣き寝入りすることがないようお役に立てれば幸いです。